ネパール・タンカは、仏教の聖なる教えや神々を描いた宗教絵画で、主にチベット仏教やネワール仏教の伝統の中で制作されてきました。「タンカ（thangka）」とは、チベット語で「巻物絵画」を意味し、絹や綿布に描かれ、儀礼や瞑想の道具として用いられます。

ネパールのタンカは特に、カトマンズ盆地を中心とするネワール族の仏教徒によって発展した独自の様式を持ち、精緻な筆致、鮮やかな色彩、金彩の装飾などが特徴です。多くの場合、仏陀、菩薩、護法尊、曼荼羅などが描かれ、修行や供養、教義の視覚化に用いられます。

ネパール産のタンカは、チベットやモンゴル、中国の寺院にも輸出され、高く評価されてきま
した。宗教芸術であると同時に、美術工芸の粋を極めた作品として、今日でも世界中の信仰者や美術愛好家を魅了し続けています。

このタンカは、ホワイトターラー（白多羅）を描いたものです。
ホワイト・ターラー（白多羅）は、慈悲と長寿を司る女性仏で、チベット仏教において広く信仰されています。像は白い身体を持ち、穏やかな表情で蓮華座に座り、七つの眼（額・両手・両足に各1つ）を持つのが特徴です。これにより、すべての苦しむ衆生を見守る力が象徴されています。長寿や健康、災厄からの守護を祈る対象として、多くの人々に崇拝されています。


【商品詳細】
サイズ　　　：　絵部分は縦約38cm×横約27cm、全体は縦約87cm×横約51cm
かけ紐長さ　：　34cmで簡単に飾れる設計


※商品写真はできるだけ実物に近づけておりますが、ご覧になる端末や環境により色味が異なる場合がございます。